融資を申し込む前に知っておきたい金融機関の考え方
事業をされていると銀行でお金を借りるという機会が日常的にあるかと思います。その際に、金融機関がどのような目線で見ているのか、どのような考え方に基づいて融資を行っているかを理解しておくことは、融資成功のカギとなります。
今回はその中でも金融機関が重視している原則を簡単にご説明いたします。
1.安全性(最重要)
融資した資金が確実に回収されるか
これは貸す側からすると当然のことですが、貸したお金が返済されるかどうかです。当たり前ですが、最も重要視される原則となります。逆に考えれば回収される見込みが高い場合には銀行は容易に資金を貸してくれます。それをどのような方法で証明するか、どのような資料で説明するかで大きく変わってきます。
常にクライアント様には
「あなたが貸す側の立場に立った場合どういったお客様に貸したいですか?」
「今のあなたと同様に状況の方が来られたら融資されますか?」
とお聞きしています。ビジネスも同様ですが、相手が何を考え、何を要求しているかを知り、それに答えていくことが融資でも重要となります。
2.収益性
収益性が高いか(融資額・金利・回収不能のリスクが低い)
要するに銀行が儲かるか?という視点です。これは単に金利のことだけでなく、回収不能にならないということも含まれます。回収不能が1件でも出れば、それを取り返すために銀行は何社も融資をしなければなりません。よってトータルで見て収益性が高いかどうかは判断の一つとなります。
3.公益性
融資先が反社会的な団体でないか
4.成長性
融資先の成長に結びつくか
銀行は融資する際に融資したお金がどのように使われ、企業の発展にどのように貢献するかを見ています。
例えば、会社の業績が上がってきて運転資金が必要であることや新しい業務を獲得するために最新型の機械を導入するなど目的がはっきりしており、その効果として会社の成長が見えている融資には積極的です。さらに言えばその根拠を契約書や見積書、事業計画書などの書面で説明できるとベストです。
企業の成長=銀行の成長ということになります。
5.流動性
長期の返済期間より短期の返済期間の方がリスクが低い
銀行は一度お金を貸すと長期にわたりその資金が銀行から出ていくことになります。銀行にとっては貸付金という債権になりますが、貸出期間が長い場合それを現金化することは容易ではありません(というより契約書に違反があったり等無い限りは返済してもらうことはできません)。よって貸出期間が短い方が銀行にとっては流動性が高く、安心できます。
また、貸出期間が長ければ長いほど、その貸した会社が倒産などの機会に見舞われるリスクが増加するため、期間が短い方が銀行も貸しやすいということになります。
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このように銀行は以上の5つの原則をもとに融資判断を行っています。そのことを頭に入れて、銀行の立場に立って融資を申し込むことで結果が変わってくることもあるかと思います。
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