海外で作成された契約書等の印紙税の取り扱いについて

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皆さん、こんにちわ

名古屋市中川区高畑に事務所を構える税理士法人トラストブリッジです。

今日のテーマは「海外で作成された契約書等に印紙税が必要であるか」考えてみたいと思います。

 

【印紙税とは・・】

 

経済的取引などに関連して作成される文書に課税される税金のことです。

印紙税の納税義務者は、一定の課税物件に対し、印紙税法に定める課税標準と税率を基に納付しなければならないことになっています。

【印紙税の対象となる文書とは・・】

 

印紙税は全ての文書に対して、課税されるものではありません。

印紙税の対象となる文書は、印紙税法によって定められています。

よくでてくる例としては、不動産売買契約書(1号文書)、請負契約書(2号文書)、継続取引の基本となる契約書(7号文書)、領収書(17号文書) ですね。

 

【印紙税の特徴】

 

印紙税は、法人税、所得税とは異なる考え方を持っています。

法人税法、所得税法では、形式よりも実質を優先します。

つまり、例えば、契約書等により形式的にはA社、B社間売買取引であったとしても、実質的にはA社、C社間の取引である場合は、実質が優先されます。

これを、実質課税の原則といいます。

これに対して、印紙税は、文書に記載されていることが全てです。

実質的には、A社、C社間の取引であっても、契約書にA社、B社間の取引とあれば、印紙税の納税義務はA社、B社にあります。

これは、とても重要な考え方です。

 

【海外で作成された印紙税について】

 

では、海外で作成された契約書には、印紙税は必要でしょうか。

印紙税法は日本の国内法ですから、その適用地域は日本国内に限られることになります。
したがって、課税文書の作成が国外で行われる場合には、たとえその文書に基づく業務が国内で行われるとしても、また、その文書の保存が国内で行われるとしても、印紙税は課税されません。

 

つまり、海外で調印するような契約書には印紙税は不要ということになります。

 

これは、国内法人間の契約であっても同じです。

 

日本国内法人の代表者が、海外で調印した契約書には、印紙税は不要になります。

 

契約金額によっては、印紙税は何十万にもなることがありますので、意外と侮れません。

 

但し、海外で印紙税等に類似した税がある場合もあるので、留意が必要です。

 

【税務署への説明のポイント】

 

上記のように、一見すると印紙税が必要な文書でも、海外で作成された文書には印紙税は課税されません。

 

海外で作成された文書であっても、日本国内で保管されている場合、いつ、どこで作成されたものであるかを明らかにしておかなければ、印紙税の納付されていない契約書について後日いろいろトラブルが発生することが予想されます。

 

したがって、契約書上に作成場所を記載するとか、契約書上作成場所が記載されていなければその事実を付記しておく等の措置は講じるようにしましょう。

 

また、代表者や責任者が契約締結時に海外に行っていたことを証明する出張報告書等を整備しておくことをお勧めします。

 

 

本日は海外で作成された契約書等に関する印紙税の取り扱いでした。

 

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